「 Let’s Talk ! 」File 07【コーチ編】

オーシャンナビのメンバーに直撃インタビューするLet’s Talk。第7回目は久々の【コーチ編】。
新代田で指導する東コーチにお話を伺いました。

File 07  東 翔コーチ

1984年生まれ。埼玉県行田市出身。3歳から水泳を始め、平泳ぎ、個人メドレーの選手として全国大会で活躍。大学4年の時、当時の指導者だった鈴木大地氏のすすめでオープンウォータースイミングの世界へ。初出場した日本選手権で優勝。これによって日本代表として世界選手権ナポリ大会に出場し、以後マラソンスイミングの日本トップ選手として活躍。2013年よりオーシャンナビのコーチに。現在はレッツスイム新代田での指導に加え、毎週月曜日、東新宿で朝スイムを開催している。

恩師、鈴木大地さんに導かれて
オープンウォーターの道へ

——現役時代のお話を聞かせてください。泳ぎ始めたきっかけは?

3歳の時、両親のすすめで始めました。子供に何か習い事をさせようと両親がいろんな選択肢を提示してくれた中で「水泳をやってみたい」って自分が言ったみたいです。

高校1年までは平泳ぎで全国大会にも出ていたんですが、クロールも速かったので高2から個人メドレーをやるようになって、そこからスタミナ系の種目が得意になっていきました。個人メドレーも400mが一番得意でしたね。今、レッツスイムで必ずメニューに個人メドレー(IM)を入れているのも、そういった経験から。泳ぎのバランスを整えるのには4泳法が役立つと実感しているからです。

――競泳からオープンウォーターに転向したのはどういうきっかけだったんですか?

大学のときの監督が鈴木大地さんなんですが、4年生の時に「ちょっと出てみないか?」と言われて、他の部員と一緒にいきなりオープンウォータースイミングの日本選手権に出たのがきっかけです。初出場で優勝して、そこからはもうトントンとこっちの道へ。

――初出場で優勝ってすごいですね。どんなレースだったか覚えてますか?

トップ集団のペースがあまり速くなかったので、途中でちょっと飛ばして先頭に出て後ろを引き離したんですね。そしたらコースアウトしてしまって、それに気づかず泳ぎ続けていたら、追い越した集団がまた前に現れて(笑)。混乱しましたね。でもそのぐらい、コース取りも泳ぎ方もわかっていなかったんです。スピードやスタミナがあっても経験がないと難しい競技なんだなと思いました。

――それでも優勝してしまうところがすごいですね。

向いていたんだと思います。以来オープンウォーターにシフトして、大学最後のインカレにも出ず、オープンウォーターの世界選手権を優先しました。その後卒業してしばらく、オープンウォータースイマーとして競技生活を続けていました。

――オリンピックを目指して活動していたわけですね。

そうですね。マラソンスイミングがオリンピック種目になったのが2008年の北京からなんですが、それを目指していました。ただ、当時オープンウォーターは水連の強化種目ではなかったので、派遣費用の補助もなくいろいろと厳しい環境でした。北京五輪の代表を決める海外大会にも日本選手は派遣してもらえず、オリンピック出場はかないませんでした。大地さんはなんとかしてくれようと色々と動いてくれたんですが・・・。目指してきた大会だったので、そこは今も心残りですね。

この世界に導いてくれた大地さんには感謝です。大学卒業後もいろいろとサポートしていただきました。大地さんがいなかったら今の自分はいないと思っています。

――オープンウォーターの魅力ってなんでしょう?

楽しさですね。プールでの大会だとスタート前ってすごく不安だし緊張もするしで、しんどいんです。でもオープンウォーターでは初めての大会の時から不安よりワクワクする気持ちの方が強かった。レース前に楽しい気分になることなんてそれまでなかったので、強く印象に残っています。自分に合ってたんでしょうね。

――9年前からオーシャンナビで指導されていますが、その時の第一印象は覚えてますか?

初島・熱海団体競泳で守谷さんに声をかけてもらったのがきっかけで、オーシャンナビで指導するようになったんですが、初めて新代田に行って驚いたのはその人数。40人ぐらいいたと思うんですが、こんな早朝からこんなに大勢の人が元気に泳いでいる姿を見て驚きました。大学時代アルバイトでレッスンを受け持ったりはしていたのですが、こういう大勢のグループレッスンは体験したことがなかったので。

教える立場としてもオーシャンナビはやりがいがあります。すべて自分の考えでメニューを組み立てて、自分の体験をもとにメソッドやテクニックをお伝えできる。自分にとっても、そして来てくれるみなさんにとっても、一番いいやり方じゃないかなと思います。

――東さんがメニューをつくる上で重視しているポイントは?

一番はIMを入れることですね。クロールをやるにしてもIMを泳いでおくとバランスが鍛えられて、レベルアップできるんです。レッツスイムにいらしている方々はクロールメインで泳いでいる方が多いと思いますが、他の種目も身につけて相乗効果でレベルアップして欲しいと思っています。IMに苦戦されてる方もいるようですが、ぜひがんばって挑戦して欲しいですね。あとは、スカーリングなどキャッチ系のテクニックの指導はできるだけ入れるようにしています。水をつかむ感覚はすべての始まりですから。

――東新宿の朝スイムはどんな感じでやってるんですか?

こちらは東新宿のティップネスで開催している練習会で、毎週月曜日、朝6時40分から泳ぎ始めて8時までやっています。事前申し込みは必要ないので、その時間に来ていただければ大丈夫ですよ。距離をがんがん泳ぐというよりは、フォーム重視で泳ぎます。新代田がお休みの月曜日に泳ぎたい方、ぜひいらしてください。

――上達するために一番大事なことは何ですか?

一番は泳ぐことですね。水に入って前に進む動きをしないと上達にはつながらないと思います。陸上でのトレーニングやテクニック動画を観て頭にインプットすることも大事だとは思いますが、やっぱり一番重要なのは水に入って感覚をつかむこと。それは子供を教えているとよくわかります。子供の吸収力ってすごくて、教えなくても水に入っているうちに泳げるようになっていく。幼少期から水泳をやってきた方ばかりではないと思いますが、経験が少ない方こそ水に入る頻度を高めてほしい。まずは水と仲良くなって、感覚をつかむことが大事です。

――10年以上やっていても全然速くならない(筆者のような)人に対してアドバイスを。

そういう方ってけっこうがむしゃらに泳ぎを覚えてしまっているケースが多いんです。一度自分で自分のフォームを見てみるといいですよ。客観的に見て初めてわかることは多いと思います。水泳ってテクニックのスポーツなので、どうやったら前に進むかをちょっとずつ噛み砕いて体に浸透させていかないといけないんです。できればコーチなどにフォームをチェックしてもらうことをおすすめします。

――指導していてやりがいを感じるのはどんな時ですか?

いいリアクションがあった時ですね。アドバイスをした方が練習後に「速くなりました」とか「よくなりました」ってすごくいい顔で伝えに来てくれることがあるんです。そういう時は僕もすごく嬉しいですね。

――東さんはオーシャンナビのLINEスタンプも制作されてますけど、イラストもプロ級なんですよね。

絵は美術教師だった母の影響もあって子供の時から好きで描いてます。最近は仕事として依頼を受けて描くことも多くて、似顔絵やSNSのアイコン、あとはロゴ、バッグなどのデザインなんかもやってます。色鉛筆で描くスーパーリアル系の作品もあれば、ポップなキャラクターも描きます。デジタルも得意ですよ。

――今後やってみたいことは?

人が泳がない変わったところで泳ぎたいなと思ってます。群馬の雪の積もった川で泳いでYouTubeで公開したりしてるんですが、今後そういう活動もしていきたいと思っています。世界では凍った湖で泳いだりする人もいるんですよね。インスタグラムなどでそういう動画を見て刺激を受けています。海峡横断泳もやりたいし、オーシャンズセブンもいずれはやってみたいなと思ってます。未知の領域にどんどんチャレンジしていきたいです。

――レッツスイムのみなさんへメッセージをお願いします。

水泳はずっと続けられる生涯スポーツ。泳ぎ続けていくことで心身ともに健康にもなれるし、常に新しい発見にも出会えます。そして続けていくためには、レッツのような仲間のいる場所はとても重要です。仲間ががんばっているから自分もがんばろうと、モチベーションアップにもつながります。僕自身も楽しく意欲をもって泳ぎ続けられる場を作っていきたいと思っています。

取材日:202211

取材・文:東海林美佳

ライター。一般誌、企業誌、スポーツ専門メディアなどに寄稿。東コーチの25mけのびの動画

を見て触発され、最近けのびの練習にハマっています。奥が深いです!

注目のレッスン・イベント!
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『Let’s 100m×50本』@代々木